第160章 きっと錯覚だ!

なぜか、看護師はその女の眼差しに背筋が凍るような恐怖を覚えた。

まるで、今にも飛びかかろうと鎌首をもたげた毒蛇のようだ。

彼女は思わず一歩前に踏み出し、山田悠子の視線を遮るように立ちはだかった。

「ちょっと、お名前は?」

「福田さんとはどういうご関係ですか? 面会受付は済ませましたか? 福田さんは現在静養中ですので、騒がれると困ります。お引き取りください」

山田悠子は、派手なメイクに彩られた唇の端を吊り上げた。

「そんなにカリカリしないでよ」

「ある意味、あたしは福田祐衣の旧友みたいなものなのよ。彼女が病気になったんだもの、お見舞いに来るのは当然でしょう……」

「全然知らない...

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